2014年12月31日水曜日
2014 to 2015
2014年12月28日日曜日
よこすか芸術劇場 / The Gospellers
5会席まである大きなホール、上から降ってくるお客さんの声が心地よかったです!
これにて年内のライブサポートは仕事納め。
ゴスペラーズも歌い納めとなりました。
来年も引き続き盛り上がっていきますよ!
2014年12月27日土曜日
マニピュレーターお仕事のエトセトラ
定期的に出る話題でもありますので、この辺でおさらいといきましょう。
※過去のエントリーと重複する内容も含まれる上、非常に長いです。
まずは成り立ちから。
■音色作り
制作のスタジオワークにおいて、アレンジャーが望む音色を作る。
そもそものスタートはシンセサイザーが発明され普及し始めたころ、その楽器の操作の専門家として様々な音を作るところから始まっています。
例えばフワっとしたイメージのシンセ、重厚なシンセストリングス、はたまた耳を劈く雷鳴の効果音など、その内容は多岐に及びます。
そういえば初仕事のとき、カウベルのサンプルから「ぽちゃっ」という雨音のSEを作ったことがあったなぁ…。
■打ち込み
アレンジャーから渡された楽譜を元にシーケンサーに演奏情報を入力する。
今ではパソコンのソフトにシフトしていったシーケンサー(自動演奏を制御する機械)ですが、最初は専門機器のハードウェアでした。
音の「音程・長さ・強さ」をまるでレジ打ちのように入力していくことから「打ち込み」という言葉が生まれたという説もあります。
機械的に打ち込む他にもリアルタイムに鍵盤で弾いた「演奏情報」を記録させるというやり方もありますね(僕は基本的にはこちらのパターン)。
譜面がなくて「こんな感じのフレーズやって」みたいなオーダーだと、アレンジや演奏能力なども試されます。
上記二点は今やアレンジワークの一環になっているので、アレンジャーが一人で行うことも少なくありません…というか、専任のマニピュレーターを入れる現場は今では少ないのではないかと思います。
僕の場合、ゴスペラーズのメンバーの曲作り…制作サポートとして入るときは必要機材を持ち込み、メンバーの頭の中にあるものを具体化するために音色を用意してトラックを作っていったりしています。
こんな音色のこんなドラムパターンで、こういうコード進行でこんなピアノで…など、ディスカッションしながらベーシックアレンジを作り、そこに歌を録ってラフミックスをするというエンジニア要素も含む何でも屋さんでもあります。
メンバーはあくまでも「曲を作る」ことに集中し、演奏や録音などの実作業部分を僕が担う形ですね。
自分でも曲を書くのでよくわかるのですが、メロディーやコーラスなどを考える段階で音色を探したり自分には難しいフレーズやトラックを作っていくというのはパワー配分がどうしても分散してしまいがちで、そこを分業化できるというのは効率的なのです。
ちなみに「マニピュレーター」という役職名は和製英語で、人の呼び名としては「人の心を操る=マインドコントロールする人」のような余りよろしくない意味を含むようです。
その昔はシンセサイザープログラマー・オペレーターが仕事内容に則した呼び名だったようですが、特にライブ現場において今ではコンピュータープログラマーやProToolsオペレーターと言うようです。
(たとえProToolsソフトを使っていなくても仕事内容を表す呼称なので僕もこちらをよく使います)
さて、ここまでは制作現場でのマニピュレーターのお仕事のざっくりとした解説でしたが、ではライブでは何やってんの?というお話へ。
■シーケンサーオペレーター
生演奏以外の楽器パートを一手に引き受けます。
ステージ上のバンドはドラム・ベース・ギター・キーボードの4人なのにCDに入っていたオーケストラの音が鳴ってる!とか、他にもパーカッション・SEやいろんな楽器の音が聞こえる!なんて場合はマニピュレーターと思って頂ければまず間違いありません。
今では機材の性能も上がったことにより、レコーディング時のトラック(オーディオデータ)をそのまま扱えるようになりました。
ひと昔前、僕が始めた頃はそこまで自由が利かなかったので、先に書きましたシーケンサーの演奏情報をもらったり自分で耳コピして必要なトラックを作って、ステージの一角にセッティングされた沢山のシンセを鳴らしていました。
つまり音色やプレイ内容をCDの"正解の音"を聞きながら自前のシンセやサンプラーなどでそっくりに作ったりアレンジしたりする必要があったため、よりマニピュレーターの腕が試され、同時にマニピュレーターの質が明確化していた時代であったのではないかと思います。
そういった意味もあって制作現場でのマニピュレーターのお仕事はそのままライブサポートにも活きるのですが、レコーディング素材を使ったデータ作りがほとんどとなった今ではもしかしたら「編集・再生しかできません」という人もいるのかもしれませんね。
CD=作品本物の音が使えるなら今のほうが簡単で良いのでは、という意見は確かにそうなのですが、ライブならではのアレンジをする場合やキーを変えての演奏などという場合には構造的な限界があるため、必要に応じてどちらにも対応できる技術を持つマニピュレーターは重宝されます。
僕が「マニピュレーターはミュージシャンである」あるいは「ミュージシャンであるべきである」と思っている理由もここにあります。
実際にその瞬間に演奏するわけではありませんが、根底である音楽的な考え方や技術がなければ生演奏と融合してお客さんの耳に「良い音楽だ!」と感じさせることはできないはずなのです。
僕もそうですが、作曲・編曲のお仕事をしている人が兼任している率が高いのもそんな背景があるのではないでしょうか。
マニピュレーターは多種多様な音を扱うため、最終的に各楽器(生楽器・シーケンス(マニピュレーターパート)、もちろん歌も)をミックスするPAチームに音を渡す前に自分のところである程度のミックスをし、必要に応じてグループ分けして出力します。
この辺りは以前のエントリー「プレイスタイル」をご参照頂ければと思います。
マニピュレーターがPAエンジニアと誤解されがちなのは、自分の音をまとめるためのミキサーがPAのそれと同じために起こる現象なのではないかと思うのですが、どうなんでしょうね?
■曲間=ライブの流れのマネージメント
ライブの流れを牽引するのも大事な仕事のひとつです。
完全に生演奏の場合を除き、マニピュレーターのシーケンス("同期"と呼ばれることもあります)が稼働する場合は楽曲のテンポをドラマーが聞き、そこから楽曲がスタートする場合がほとんどです。
稀に生演奏が先にあり、そこに同期を合わせていくケースもありますが、基本的にはマニピュレーターがコンダクターの役割りを担います。
ケースにより違いはあるもののシーケンスをスタートさせてから実際にお客さんが音を聴くまでには0〜3秒ほどの時間が掛かるので、MCからの移り変わり・前の曲が終わってからのお客さんの反応・メンバーの準備・その他照明やステージ装置などの状態を的確に把握して「お客さんが実際に耳にする瞬間」が一番気持ちの良いタイミングになるように先読みしていく必要があります。
(例えばMCが終わったと同時に曲を始めたい場合などは、終わる言葉の最後の数秒を逆算してスタートさせなければいけないので、喋りのテンポ感を感じ取る能力が必須!)
ここがカチっと決まることでゆったりリラックスした空間やジェットコースターのようなスリリングな展開などの音のストーリー作りが出来るのです。
自分たちの準備の時間などはリハーサルで把握できますがお客さんの反応はその瞬間にならないとわからないので、ボタンを押して全自動で…ともいかないわけですね。
生演奏・歌が本来の時間軸からずれてしまった…というイレギュラーに対応するのも腕の見せどころです。
サビの繰り返しの回数を間違えてしまった!
盛り上がって本来よりも多く後奏を続けたくなった!等々。
シーケンサーは確実に決まったことをするための機械ですから、決まったサイズの演奏情報を順番に再生していきます。
そこから外れた場合にしっかりと生演奏に付いていくにはマニピュレーターのセンスと腕が問われます。
人によって方法は違うと思いますが、僕は本番用のオーディオ再生専用機とは別にパソコンを裏で走らせ、DJのようにタイミングを合わせてスイッチさせるやり方を取っています。
こんなとき、他のメンバーに「あいつはちゃんと合わせてくれるからこっちはこのまま行く!」と思ってもらえるのも信頼関係あってこそのものです。
(潔くシーケンサーをストップさせて生演奏だけで曲の残りをやりきってもらうという判断をするのもまた、センスであり腕であると思います)
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長々と解説してきましたが、他にも定期的に頂く質問の中に「なぜステージ上にいないの?」というものがあります。
僕の場合は「そこにいる必要性がないから」もしくは「必要とされていないから」です。
例えば長く一緒にお仕事させて頂いているゴスペラーズの場合、最初に声を掛けられたときはバンドメンバーとして一緒にステージ上の空間で、というお話でした。
その時の僕は「4リズム(ドラム・ベース・ギター・キーボード)にDJもいるところにパッと見で何をやっているか分かり難いマニピュレーターはゴスペラーズのステージの画には要らないんじゃないか」と思い、オフステージでのオペレートをお願いしました。
結果、バンドメンバーではあるもののオンステージではない、今の状態になったのです。
「バンドメンバーの紹介で呼ばれませんね」というのも、お客さんの目に触れてパフォーマンスしているオンステージのミュージシャンを紹介するというリーダーの考えなのだと思います。
最終日に呼び込まれるのはオフステージを支えるスタッフを代表してという意味も多分に含まれているのではないでしょうか。
後者の「必要とされていないから」には、その現場ごとのマニピュレーターという職種の内容に対する認識や理解の差によるところが大きい気がします。
楽器を演奏しない、というところでスタッフサイドの技術者という感じでしょうか。
シンセデータ制作の行程がなくなりオーディオ再生が当たり前の現在では渡されたデータを再生する人…みたいに考える人も多いようです(その辺り、ミュージシャンサイドはよく分かってくれていますが)。
パーカッションやキーボードなどを兼任するマニピュレーターは自然とステージに上がりますが、純・マニピュレーターは明確な意図がない限りオフステージに配置されるのが通例のようです。
僕は現場ごとにバンドメンバー扱いだったりスタッフ扱いだったりで、たまに混乱します…(笑)
ちなみにマニピュレーターがオンステージのバンドも沢山ありますよ。
どちらにせよギタリストがギターを奏でるようにマニピュレーターはマニピュレーターの音を奏でているわけで、バンドの音のひとつであることに変わりはありません。
実演していないのでプレイヤーではありませんが、楽曲を組み立てる音楽のパートという意味ではシンガー、ドラマー、ベーシシスト、ギタリスト、もちろんその他のミュージシャンと同列という意識を持って望んでいます。
(余談ではありますが、このポイントをライブの作り手側に関わる人々ががきちんと意識してくれている現場は非常に高いクオリティで仕事が出来、それはそのままお客さんの満足度にも貢献できると思っています)
一緒に曲を仕上げていく段階では積極的にディスカッションに参加し、各ミュージシャン、シンガーと理解を深めていく必要があるため、もしかしたらマニピュレーターに一番必要とされるのはコミュニケーション能力かもしれません。
出来ないことと同じくらい出来ることも多いので「こうしてあげると皆が演奏しやすいかも」という思いやりの心があると尚良し!だと思われます。
本番まではエディット作業など時間を必要とする仕事が多いので、とにかく待たせないこと、次の展開を予想して準備することを常に意識しています。
ここをうまく捌けるマニピュレーターがいる現場だと、特にリハーサルにおいて「今、何待ち?」という小さなストレスがなくなり流れを止めずに全体の良いグルーヴを生み出すことが出来ます。
これは本番にも影響してくるのでとても大切なことです!
日替わりで曲のサイズを変えたり、それによってデータ自体に様々な改変を加えなければいけない場合は前もって用意をするといった"勘"を働かせるのも必要な能力のひとつですね。
仕事内容の特性上、ひとつの現場で同業者と会う機会が他のセクションに比べて圧倒的に少ないマニピュレーター。
今の若い世代の方はどのようなシステムでどのような方法論でやっているのでしょう。
興味があります!
2014年12月25日木曜日
千葉県文化会館 / The Gospellers
ここは搬入場所がステージの背中側なので、本番中に裏動線を通って移動するときに大きな扉が見えて「そうそう、チバブンといえばこれ」となります。
クリスマス前のライブ、お楽しみ頂けましたでしょうか?
2014年12月22日月曜日
ゴスペラーズ坂ツアー2014~2015 "G20"、さいたま市文化センターよりスタート! / The Gospellers
初日のさいたま市文化センターは集まってくださったお客さんの想像を超える熱狂ぶりに気圧されそうになりながらもこちらも爆走、素晴らしいスタートになりました。
これから参加される皆さん、あなたの住む場所へ伺います!
ライブに必要な、大切な最後のピースとなって僕達と素敵なライブを、ツアーを作りましょう!
2014年12月20日土曜日
BABYMETAL「APOCRYPHA - S」 / BABYMETAL
豊洲PITにてBABYMETAL SU-METAL嬢の生誕祭「APOCRYPHA - S」が行われました。
僕のスケジュールの関係で先日のロンドン公演がラストサポート、その後は次の方に引き継ぎ…になる予定でしたが、ありがたいことにリハーサル期間だけでもとお声が掛かり限定参加させて頂きました。
マニピュレーターはその人ごとにシステムや使用ソフトなどが異なる場合があるため、データの引き継ぎに時間が掛かることも少なくありません。
例えば、一冊の小説を日本語で書く人もいれば英語で書く人もいる、みたいな感じです。
同じ言語なら原稿を渡して確認してもらえばよいですが、そうでない場合は翻訳しなければならず準備に時間が必要となります。
こういったことがデータのやりとりでも起こるので大体において一回のライブでは同じ人が通して入るものなのですが、そういった中で敢えて呼んで頂けたのはとても嬉しかったです。
幸いにして"翻訳先"のソフトは長い間使い続けていたDigital Performerだったので、今回はこちらで最初からデータを移植・ゼロから仕込み直してリハーサル後にそのままデータ引き継ぎをすることによってタイムロスを抑えることが出来ました。
ソフトごとの得手不得手や久しぶりに触ったDPのいろんなことを忘れていたのもあって準備は大変でしたが、最後まで責任を持って自分の音を残せたかと思います。
そして引き継ぐのは単純にデータだけではなく、各曲への理解・アプローチなどの感覚的な部分も限られた時間の中でなるべく具体的に受け継いで頂く必要があります。
いつもはライブ中にリアルタイムに行っていることもプレイスタイルの違う先方の負担にならないように自分シミュレートをデータに施して渡したので、僕の「いつも通り、最高のパフォーマンスを」イズムは今後も残っていってもらえるんじゃないでしょうか。
(紅月、最近多かったピアノ前奏からのUnfinished Versionスタートを予感させておいての通常バージョンイントロの引っ掛けも、お客さんの気持ちになってスタート間隔をコンマ秒単位で調性してみました。うまく行ったかな?)
そもそも神バンドはその都度ステージ上に器楽隊がキツネ様によって召喚されるわけで、「生演奏以外の楽器担当」であるマニピュレーターも毎回召喚されると考えれば、今までがたまたま僕が多かったということだけのお話ですね。
現に過去何回かは他の方が入っておりますし。
次いつ会えるのかは彼女たちの言葉を借りればこうです。
"Only the Fox God knows !!"
伝え聞いたところによれば素敵なステージになった様子、ほっとひと安心です。
そして改めて、SU-METALさんお誕生日おめでとうございました!
今年は磔に…ならなかったよね?(笑)
2014年12月18日木曜日
「Sparkle」 / N.A.O.
2014年12月2日火曜日
イメージ
プロデュースものの2アーティストも一段落。
あとはリリースを待つばかりです。
平行してライブサポートも始まって慌ただしかったけど今日は久しぶりにゆっくりできた…と言っても曲書き締め切り日に向けてイメージ作りしてます。
自分が軸になるのも誰かのサポートに回るのも、それぞれチャンネルがあって相互に影響しあうので楽しいです。
必要とされるというのは、それだけで幸せなこと。
自分に出来うる限りのことをしたいと常に心がけてます。
2014年11月27日木曜日
「Sparkle」 / N.A.O.
「S.T.R.O.N.G.E.R.」はアッパーな、「All right」はハートフルなR&Bトラックに仕上げてみました。
iTunesでは先行12/8リリースに向けて既に試聴できるようになっておりますので、ぜひチェックしてみてください!
http://www.amp-music.jp/nao/
2014年11月16日日曜日
トライ
大体は近々で起こった出来事を話しているので、先日は流れで先々週のニューヨーク〜ロンドンにまつわることをお話ししました。普段から関連アーティストのプライベートに関係することはお話ししないと明言しているのですが、そもそもそんなことを知らない「もしかして」を期待して集まった方も多かったんじゃないかと思います。
情報漏らしを期待するってことは、つまりそれだけいい加減な奴が集まる環境であって欲しいと願うわけですから、それって本当に応援している人=ファンなの?って思いますよね。
その日集まってくださった方は実にまっすぐに接してくださったので広義としての音や機材の話や個人的な旅の思い出話など、なんと3時間半も喋り倒してしまい最後には若干声のローがなくなっていた気がします(笑)。
まぁそれにしても、文章に書き起こすとなんとも堅苦しくエゴな内容で、面倒くさいやつだな〜と思いますね ^^;
2014年11月9日日曜日
BABYMETAL WORLD TOUR at London / BABYMETAL
2014年11月6日木曜日
BABYMETAL WORLD TOUR at New York / BABYMETAL
僕も引き続きサポートで入っておりまして、自身としては初のニューヨークで若干テンション高めでした。
この日の会場は天井の高い素敵な造りで音の響きも独特で良かったです。
お客さんも相当盛り上がってくれて楽しかったな〜。
オフ日にはエンパイアステートビルに上って夜景を堪能してきました。
がしかし、86階の展望エリアを観てから102階へ上がるチケットを買うか考えようと行ってみたものの、86階の方ではクレジットカードでないとチケットが買えないという罠にハマり(現金しか持ってなかった)泣く泣く降りたのでした。
それでも素晴らしい眺めでしたよ!
さぁ、次はいよいよラストのロンドン公演です。
気合入れていくで!
2014年10月29日水曜日
「LIVE ~ LEGEND 1999 & 1997 APOCALYPSE」 / BABYMETAL
自分が関わったライブの映像作品だとなかなかお客さん視点で観ることができない(自分の音や曲間などに意識が行ってしまう)のですが、BABYMETALの魅力のひとつであるダンス・フォーメーションは普段はなかなか正面から見られないので楽しみに観ようと思います。
2014年10月22日水曜日
発信、そのまえに
お仕事で回っている=関係者(ミュージシャン・スタッフ)と少なからず近い場所にいるわけですから、例えばオフ日の個人行動中であったとしても以下の点に注意するようにしています。
・滞在場所がわかる写真
泊まっているホテルはもってのほかですが、周辺の、ホテルが特定されそうな写真を複数枚アップしたりしない。
・現在の居場所がわかる写真
基本的にはリアルタイムを避け、次の場所が想定されそうなものを避ける。
人がわかりやすく集まる場所、各地のランドマーク的なところやライブ会場周辺などの、いても不思議ではないタイミングではあまり気にすることもないのですが、上記二点は常に頭に入れておかないと要らぬ騒動に発展することもありますので。
きっと今回きりの訪問だからと気を抜いてしまうのも事故の元ですね。
写真に限らず、ツイートの内容にも配慮しないといけません。
ただ余りにもガチガチだとせっかくのツールの意味もなくなってしまうので気をつけつつ伝えたいことを書くようにしています。
逆に考えればこれらを使ってミスリードすることも出来るわけですが本来は楽しいことを共有するためのもの。
ただ、中には少し「外れた」人の目に留まる可能性もありますので、これらのことに気を遣うのは現在のSNS文化では必須と言えます。
邪推する人というのは全く関係のない言葉ですら自分の都合の良いように解釈・紐付けしたりもしますから、さすがにそればかりはその人の読解力に委ねるしかないのですが…。
↑これらを踏まえた上で僕のツイートや写真、Instagramなどを見ていただくとなんとなく意図されたものが見え隠れして…実にイヤラシイですね!(笑)
(なんにも考えていないこともありますが)
あれもこれも見て欲しい…けど絞ってこれだけ、ということもしばしばです。
本当に徹底するのなら何にも発信すべきではないのですが僕も楽曲提供やアレンジのお仕事などもしていますのでそうも出来ず。
とはいえ、もっとうまくツールを使っていきたいとは思っています。
近い将来、SNS関連はすべて止めてブログとウェブサイトだけにしようかなとも考えております。
元々が話し好きなので、余計なことを言う前に仕舞うのもありかなと。
プライベートであっても、要するに個人情報をばら撒きながら歩いていることになるので発信する前にはまず、確認です。
友人家族にだって関係してきますしね。
2014年10月21日火曜日
ライブ向けソフト、一長一短
ライブに使うソフトは人によって様々ですが、ユーザーとして多いのはProTools、Digital Performerといったところでしょうか?
ProToolsは制作現場(特にレコーディングスタジオ)では大定番で、現在の音楽シーンのほとんどで使われているためCD制作時の最終データをそのまま流用できるのがメリット、安定性も抜群です。
アウトボードを多用したりコンソール出しでTDされたものでなければさほど時間もかからず仕込みが出来るのもポイント。
反面、1曲=1ファイルを多数読み込んで並べることは出来ないのでたくさんの曲を演るライブには不向きです。
「一曲毎に閉じて→次曲を開いて」ではファイルが立ち上がるまで時間が掛かりますし、そのためにProToolsシステムをふたつ用意してピンポンするのも規模が大きくなります。
ですのでProToolsをメインに扱う人のほとんどは、パラデータをある程度ステム化したのちに通称マスターセッションと呼ばれる「各曲のステムデータを並べたセッションファイル」を作り、それを再生するという方法を取っているかと思われます。
0秒から一曲目、10分から2曲目…のように、横の時間軸にずらっと並んでいるわけですね。
デメリットとしてはステムデータ内のバランスを変えることになった場合はそれぞれのセッションファイルに戻って書き出しを行い、それをまたマスターセッションに戻すという作業が必要になること。
通しリハ中などに「あ、やっぱりこれだけ上げておこう」みたいな状況に対応しにくいわけです。
Digital Performerも一部のマニピュレーターさんに人気のソフトで、僕も十数年の間はライブで使っていました。
このソフトのメリットは各曲のデータを大きな箱のなかの一つとして管理できること。
つまり〇〇ライブというファイルの中にいくつもの独立した曲ファイルを入れ込んでスイッチしていけるのです。
デメリットとしては、先ほど書いたように現在渡されるほとんどのデータはProToolsファイルになるために仕込み作業が必須なところ。
そのままでは開けないのでまずはProTools上で移植するためのデータを作成してそれを読み込んでいかねばならず、内容によってはかなりの時間を要します。
その他にもオーディオ関係のエディットなどにおいて若干の弱さを感じるところがありますが、そもそもがMIDIをメインにした音楽制作ツールから進化したものですから仕方がないところなのかもしれません(とは言え今のバージョンに至るまでにかなり頑張ってきたと思います)。
他にもマニピュレーターの人がマニピュレーター業とは別に作曲やアレンジなどの制作仕事をしている場合、普段使い慣れているソフトをそのまま使うことも少なく無いと思います。
ちなみに僕はこのケースで、ここ数年は制作・ライブ共にStudio One 2を使っています。
特にオーディオのタイムストレッチ速度が素晴らしく、テンポ設定を最初にしておけば数十トラックを数秒もかからず変更できます。
ライブ現場では前後の曲との関係などからテンポ変更をすることがあります。
これが他のソフトだとクォリティーとの兼ね合いからかなりの時間を要してしまうことがあるのですが、Studio Oneだと同じことを待ち時間皆無と言える速さで行うことができるのです。
今まではこうしたテンポ違いを試してみたいといった場合は前日に仕込んだり、もしくはシーケンスを回さない曲をやっていてもらい、その間に作業したりと「マニピュレーター待ち」がありましたが、このソフトにしてからその場ですぐに何通りでも試すことが出来るようになりました。
概念が独特なので慣れが必要なものの、エディットに関しても他のソフトと同等以上のことができるので走らせながらどんどん編集作業を行うことが出来るのも魅力です。
複数の曲を立ち上げておけるのもライブ向けです。
Digital Performerのようにひとつのファイル上にというスタイルとは少し違い、裏に複数のファイルを立ち上げておくことができ、任意に切り替えることで同様のオペレーションを実現できています。
デメリットとしてはSMPTEなどの同期に関する機能はなく、例えば映像と同期信号を使って完全にリンクさせるなどといったことは出来ません。
また仕込みに関してもDigital Performerなどと同じく事前にレコーディングデータ(ProToolsデータ)からコンバートしてしっかりと作らないといけません。
僕はどのソフトを使っていても、最終的に本番ではAlesis ADAT HDに流しこむので実質どれも同じということにもなるのですが、リハーサルでの進行を妨げずにどんどん進めていけるStudio Oneが今は一番使いやすくてお気に入りです。
大切なのは現場において「今って何の待ち時間?」という状況を作らないこと。
マニピュレーターが朝イチから夜遅くまで同じ場所、同じ体勢で休憩もほとんど取らずに何かをしているのはこのための準備がほとんどだったりします。
そういった意味でも処理の速さや守備範囲の広いStudio Oneを使うようになってから休めるようになったかも…!
今回もかなり突っ込んだエントリーになりましたが、何かの参考にでもなれば幸いです。
2014年10月14日火曜日
セッション・マニピュレーター
どちらかというと同じ職種の人との情報交換的な内容になりますので、その辺りご了承ください。
僕のマニピュレーションのスタイルは「セッション型」。
これだけだとライブなんだから当たり前って感じなんですが、マニピュレーターはその人によってシステムやプレイスタイルが違うので、実はそれぞれに個性があります。
昨日までのエントリーを読んで頂けたのならば「マニピュレーターはいろんな音を扱う人」ということはなんとなく分かってもらえたのではないかと思います。
かなり乱暴に音の流れを書くとすれば「シーケンスデータ → PA」これが全てになるのですが、この"→"の部分にマニピュレーターの個性が反映されます。
わりとベーシックなケースだと「ProTools & オーディオインターフェイス → ミキサー → PA」で、ミキサーを噛ませずにダイレクトに送ったり、二台のProTools(片方はバックアップ)をSyncさせてRadial SW8に信号をまとめることで片方のHDDが止まってしまったときのトラブル対策をしたりする場合もあります。
音の出元がAlesis ADAT HDなどのHDRの場合もありますが、事前流し込みや編集用に母体となるPCシステムは必須です。
オーディオインターフェイスからダイレクトにPAへ送る、あるいはミキサーを噛ませる場合でもライブ中はフェーダーなどの操作を行わずにシーケンスデータを流すのみというスタイルがあるというのは前回も書いた通り。
その場合は事前にしっかりと予想を立てて音作りをしてPAチームにその先を委ねるというやり方になりますが、僕はある程度地ならしをした上でリアルタイムにセッションしていくタイプです。
僕のシステムのPCソフトはStudio One 2で、これをリハーサルなどでの編集用&本番での緊急時の対応策用として使っています。
そして実際に本番時に使うメイン機材はStudio Oneから流し込んだADAT HDを使い、それをBEHRINGER X32の表チャンネル(1〜16ch)、同内容のPCシステムの音(Studio One)を裏チャンネル(17〜32ch)に立ち上げます。
リハーサルの時は「サビ前からスタート」などといった特定の場所から始めたり各トラックのバランス決め、テンポやサイズの変更の可能性もあるので裏チャンネルを生かしてStudio Oneを使い、もし変更箇所があれば本番までの間にADATに流しこみを行います。
つまり本番時にはある程度のバランスは決め打ちされていることになるのですが、その後の対応が出来るように卓上には何系統かに分けて立ち上げます(前々回を参照)。
僕がADATを使うのには理由があります。
一番は信頼性、安定性。
ある程度のエディット機能もありますが、基本的には「録音・再生するだけ」の専用機材ですのでその信頼性は高い。
少なくとも僕は一度もトラブルにあったことがありません。
パソコンは便利でいろいろなことが出来ますが、その反面環境を安定させるのにとても神経を使いますし、トラブル要素は専用機材より多いと感じます。
僕はライブに使うソフトは最低半年以上使ってみて、その善し悪しを把握してからライブ現場に投入するようにしています。
ソフトのバージョンが0.01上がったとしてもそれにバグがないとも限りませんから、長期間検証して自身が責任が持てると判断できるまでは以前のバージョンを使ったりもします。
さて、ここからが僕のやり方です。
ライブ本番中はADATを回して進行していきますが、同時に自分のイヤモニ内で裏チャンネルのStudio Oneの音を聞きながら手動で合わせて行きます。
仮にADATがトラブルを起こして止まってしまった場合はアサインしたDCAフェーダーを使って瞬時にスイッチします。
この辺り、本当ならSyncをかけるべきなのですが残念ながらStudio OneにはSync機能が皆無(!)なので割り切っている部分です。
この、裏チャンネルを使ってシーケンサーを走らせる意味はトラブル対策のバックアップ以外にもあります。
むしろ、そちらに重きを置いてのやり方と言えます。
『曲のサイズを間違えてしまった!』
どれだけ綿密にリハーサルをしていても、時としてこういった事態に陥ることがあるかもしれません。
特に循環進行をメインに構築されたR&Bであったり、最後のサビやアウトロの回しが何周もあるような場合(ライブアレンジでサイズが伸びるケースはよくあります)、ボーカルやバンドがうっかり次への展開を忘れてしまったり逆に一周飛ばして先へ進んでしまう可能性がないとは言えません。
もしくはお客さんの盛り上がりがいい感じ過ぎて、やっぱりもう一回サビに戻ろうぜ!というのもライブならではの自然な心の動きでしょう。
そういった場合、生演奏であるバンドはボーカルに付いていけますが、シーケンサーは決まったものが順次再生されていくわけですから困ったことになるわけです。
普通、演者は「シーケンサーとはそういうものだから」という理由でその場のノリで変えることはせずに決められた通りに進行していきます。
僕は以前からここにやきもきしていました。
機械だから決まったことしかできない、というのはライブの面白みの一部を失わせるのではないかと。
そこで裏でシーケンサーを走らせることにしました。
そうすることによってサイズが変わってもその場で対応し、必要に応じてスイッチすれば良いからです。
その昔、こんなことがありました。
大サビが終わってブレイクし、2拍後から歌きっかけでサビへ入るという場所で、3拍後から歌が入ってきたのです。
つまり1拍ずれているので結果として歌に対してシーケンスの音が1拍早く始まってしまう状況になりました。
そこで僕はメインをミュートして裏のシーケンサーを1拍後ろにずらしてスイッチ、事なきを得ました。
別のケースでは、ワンハーフ(二番をカットしたショートバージョン)の曲なのに「フルサイズでお届けします!」とボーカルの方が言って曲が始まったことがありました。
この時もメインを流しながら裏でフルサイズのデータを急いで作って1サビ終わりでスイッチ、本来は無かったはずの間奏から二番へ…という冷や汗ものの展開でしたが上手くいきました。
これらは別に、僕は凄いんだぜ!と自慢したいわけではありません。
「看板(メインとなるアーティスト)が言うこと・やることに嘘があってはいけない」という、ごく当たり前のことに応えるための方法であり、すなわちそれがセッション・マニピュレーターであると考えているからです。
そのため、本番中は常にメイン機材のトラブルを始めとした各種の「If」を考えながら挑んでいます。
バックバンド、フロントメンバーの一挙一動にも神経を研ぎ澄まさないといけません。
当然、曲の構成や抑えるべきポイントを把握しておかないとフォローが遅れてしまうので、特に新曲など慣れていない曲に対してはとにかく時間を掛けて身体に入れるようにします。
決まったサイズはなくてきっかけで次の進行へ移るという、いわゆる「Xタイム」にもシーケンサーは有効です。
この場合はXタイムになる部分をループさせておき、きっかけで解除すれば問題なく進行できます。
最近では頻度が減ってきましたが、ゴスペラーズではお客さんにハモリのパートを教えて会場のみんなでハモるという「なりきりゴスペラーズ」というセクションが曲中に登場することがあります。
この時もメンバーがお客さんに教えて全体が完成するまでの間はずっとループさせておき、きっかけ(リーダーからの振りであったり、きっかけのセリフであったり)でループ解除→最高潮の盛り上がりの中で次のセクションへ突入!という感じです。
以前にTwitterか何かで「イコールではないけど、DJに近いアプローチをしている」と書いたことがあるのですが、なんとなくお分かり頂けましたでしょうか?
僕はオンステージになることは滅多にありませんが、どの場所でプレイしていても一緒に演奏している気持ちで身体を動かします。
見切れている場所などでやっていた場合、それを見たお客さんから「ノリノリでしたね」と言われますが、心と身体をステージ上の人たちとシンクロさせているので当然なわけですね〜。
それに仏頂面で椅子に座っているよりも一緒に楽しんで"プレイ"するほうが音を出す者のテンションとしては自然だと思うのです。
ゴスペラーズではソウルステップを踏むし(まぁ僕は下手なんですが)、BABYMETALではヘドバンかます(足を踏ん張ることが多いので大体翌日は筋肉痛)。
ごくごく自然、だと思ってます。
なぜなら、ライブは五感をフルに使って楽しむ娯楽ですから!
それが例えばクラシックだとしても「身体をリラックスさせて音に感じ入る」というムーブがあるわけですから、音楽はなんと楽しいことでしょう。
心はいつもオンステージ、なのであります。
2014年10月13日月曜日
リスニングをモニタリングとして使う
前回はPAチームに送る回線と何故回線を分ける必要があるのかについて書きました。
本番中に僕がやっていることも少しだけお話しましたが、なんとなく分かって頂けたでしょうか?
今回は「何故、モニター回線を二系統もらうのか?」に関してのエントリーです。
そもそも、モニタリング・モニターとはなんぞやというところから書いていきましょう。
ライブを観に行ったことがある方は、ステージ上に幾つもの四角い箱のようなものがミュージシャンやボーカルの人の前に設置されているのを見たことがあるのではないでしょうか。
あれがモニタースピーカーと呼ばれるもので、特に床に置かれているものは通称「コロガシ」と言います。
ステージの両脇からお客さん側ではなく内側(演者側)に向けられている大きめなスピーカーは「サイド(スピーカー)」と言い、同じくモニタリング用途のものです。
最近では耳にはめ込む、いわゆるイヤフォン型の通称「イヤモニ(In Ear Monitor)」も広く使われるようになっています。
歌をうたう、楽器を演奏するには自分の音以外の演奏とアンサンブルしますよね。
その際に自分が必要とする音を聞く(確認する)ことをモニタリングと言います。
アンケート等で調査・リサーチすることをモニタリングと呼びますが、それと同じですね。
モニターには監視するという意味合いもあるので、それを音に置き換えてみるとイメージしやすいのではないでしょうか。
通常、モニター作りはPAチームのモニターエンジニアさんにオーダーして自分好みのバランスを組み立ててもらいます。
この時、ある特定のパートの音域を調整してもらったり、イヤモニであれば定位(右や左、音の居場所のこと)を変えてもらうといったことも可能です。
例えば会場の"鳴り"として低音が響くのでモニター上ではベースの低域を削ってもらってすっきりさせて音階を感じ取れるようにしたり、自分の歌にリバーブを掛けてもらって雰囲気を出したり等々。
こうやって自分が歌いやすい・演奏しやすい環境を作っていくわけです。
リズムキープするためにドラムの3点(Kick・Snare・Hat)を多めで鍵盤を上げてコード感を見失わないようにする、さらには「この曲の時だけ」というオーダーもあったりと、その内容は人によって十人十色なのでモニターエンジニアさんは大変!
ゲストが多数出るような大きなイベントなど、演者が多いところではバンド、ボーカルそれぞれ専任のモニターシステム・モニターエンジニアさんがいる場合もあります。
勿論お客さんの声を聞くためのオーディエンスマイクというのもありますので、たとえイヤモニをしていてもお客さんの反応やコール&レスポンスをしっかりと感じることが出来ます。
(これがないとレコーディングしているみたいに冷静になってしまって本当に寂しい)
前置きが長くなりましたが、このようにして僕もモニターを作ってもらい、それを自分のミキサーに送ってもらいます。
同時に、最終的にお客さんが聴いているミックス…ハウスエンジニアさんの作るハウスミックスも同じくミキサーにもらいます。
それぞれの用途は以下の通り。
■モニターミックス
自分のやりやすい環境で音を確認、構築していく場合はモニターミックスを聞きます。
こちらがリクエストしない限りは基本的にバランスは変わらないので、特にたくさんの音色を扱う僕のパートでは自身の音が前後の曲に比べてバランスが崩れていないかという確認作業がとても重要になります。
他のメンバーの音は、ハウスミックスと同じようにお客さん側からの定位にしてもらいます。
自分の音はそのままこちらが作った定位で出ますから、例えばバンドのギターが右寄りで出るなら同じタイミングで出てくるシンセの音は左に寄せて見えやすく配置することもあります。
その他にも、CDではTomが左から右へ流れて(ドラマー視点)最後に右でSEが鳴る、といったときにライブミックスではお客さん視点になってTomが右から左へ流れるのでSEも逆にすることでストーリーを成り立たせたり。
このようにケースバイケースですが、結果CDとは違う定位になることもあります。
特に全体のバランス作りをしていくリハーサルではこちらをメインに聞きながら作業します。
本番ではMCから次の曲へのキューになるセリフやきっかけの音(VTR音声から本編への乗り替わりなど)を聞き漏らさないために大きめに返してもらったりもします。
■ハウスミックス
前回までのエントリーにおいて、こちらがいくつかの系統に分けて音をPAに送っていることを書きました。
ハウスエンジニアさんが最終的なすべての音(歌、演奏)のミックスをして客さんが聴く「正解の音」となるのですが、このときに自分の音(自身の手元のバランス)がそのまま反映されないこともあります。
前回書いた、あるシチュエーションにおいて音量の上げ下げをハウスエンジニアさんが行っている場合などはモニターミックスでは分からないので、本番ではこちらをメインに「ライブの流れ全体の中での自分の音」を聞いてオペレートしていきます。
この場合、シーケンス小さめでミックスされていたときには自分の音を把握できないこともありますが、そのこと自体を知るというのも大切なプロセスです。
これらを状況に応じて手元で切り替えることによって聞くべき所はしっかりと聞いたり全体の中での自分の音の居所をコントロールします。
もしPA側の都合でどちらか片方しかもらえない場合はハウスミックスをもらいます。
ハウスミックスはお客さんが「聴く=リスニング」のための音なのですが、これを「聞く=モニタリング」わけですね。
今回もかなりなざっくり具合でしたが、なんとなくご理解いただけましたでしょうか?
蛇足になりますが、僕がこういった音にまつわることを書く時はこれらリスニングとモニタリングの意志を反映させるようにしておりますので、注意深く見ていただければ僕が音楽を楽しむために聴いているのか何かを聞き分けるために聞いているのかが「きく」の表記から読み取れると思いますよ。
2014年10月12日日曜日
プレイスタイル
専門用語もやや多くなっておりますが、なるべくシンプルに書いてみます。
↑僕が使っているミキサー卓。
ここに各種シーケンスデータおよびPAチームからのモニターが立ち上がっています。
担当現場・楽曲内容によって形式は様々ですが、大体以下のようにある程度チャンネルを分けています。
・Rhythm 1
メインチャンネル。Loop、breakbeatsほかパーカッション・SEなど。
・Rhythm 2
サブチャンネル。PAが特に独立して触りたくなるであろうものをリクエストに応じて。
・Synth・Inst
鍵盤もの、シンセ等々。
・Strings・Brass
・Extra
ボコーダー、トーキングモジュレーターものなど特殊なトラック。
その他必要に応じてシンセベースなど。
・Chorus
声ネタなど。
・Click
ドラマーへの優しさを(大切)。
これをメインのADAT HDとサブのStudio Oneからそれぞれ同じものを表と裏に立ち上げ、DCAで切り替えができるようにしています。
さて遡って音源ソース…僕の場合はStudio Oneですが、ここにある全てのトラックを卓の各チャンネルにアサインします(同信号はデジタルでADAT HDにも流れ、AD/DAされた信号が卓に入ります)。
もちろんStudio One上で各トラックのバランスや音色作りをしているので、つまりはグループバスとして卓のチャンネルを使っているわけですね。
次は卓上の各チャンネルをPAへアウトするのですが、PAチーム側の要望によってその数も変わってきます。
それは例えば、先方の回線の都合であったりシーケンスセクションへの考え方などで上記インプット内容と同じものをそのまま欲しいと言われる時もあれば、リズムとシンセの二系統にまとめて欲しいとリクエストされることもあり、その場合は音階ものは全てシンセチャンネルへまとめます。
特にこの「まとめた」シチュエーションにおいて、卓上にインプットで分けた意義が強く出てきます。
ライブの流れ上ハウスエンジニアさんがここでシーケンスを突きたいと思った時、まとまっている場合は本当に出したい音(例えばテーマのシンセ)以外も一緒にレベルが上がってしまうことになり、結果不必要な音も空間を占拠して全体のバランスが崩れてしまう可能性があるのです。
そういった場合、こちらで必要なチャンネルのみをフォローして上げればそういった問題も起こりにくくなります。
(それにはもちろん事前の打ち合わせや本番後の音源チェックなど、楽曲とシチュエーションに関するお互いの意見交換が必須です)
このようにフレキシブルにフェーダーやEQ・卓のエフェクターなどでバンドサウンドと「熱量」を共有し馴染ませ、全体としての「バンド・サウンド」にしていきます。
逆にまったく触らず、ハウスエンジニアさんに「同じもの」を渡すやり方も正しいと思いますし、シーケンス(マニピュレーターセクション)とはそういうものだと考えている方も多い気がします。
あくまで僕のやり方、ということで。
この他にPAチームからモニター用にハウスミックス(最終的にお客さんが聴くミックス)ともモニターミックス(自分用にバランスを作ってもらったミックス)をもらいますが、現場によってはどちらか片方しかない場合もあります。
「なんで二系統必要なの?」と言うと…(次回へ続く!)
2014年10月10日金曜日
ほんの少し
TD(トラックダウン:録音された各楽器や歌などの音を調整、ミックスする作業)においてミックスエンジニアさんは様々な機材やテクニックを使うのですが、中でも歌のエモーショナルな部分には特に時間を掛けます。
ここぞという場所でフェーダーで突いたり(音量を上げる)引いたり(音量を下げる)ことによって他のトラックに埋もれたり浮いたりせず、かつ歌詞や歌の表情を豊かにすることで聴いている人により自然に伝わるようにするのです。
もちろん全ての箇所で行っているわけではありません。
必要な場所で、必要なだけ。
そもそも歌を録る段階でボーカリストがしっかりと表現しているわけですから、あくまでもほんの少し添えてあげる程度。
そしてその「ほんの少し」がピリリと効いて良い作品に繋がっていくわけですね。
録音時に入るレコーディングエンジニアさんの中には、歌録りのときにこの作業を同時にする方もいます。
今はデジタル制御が可能になったのでフェーダー情報を記録させることもできるのですが、昔ながらのやり方だとフェーダーを上げ下げした後の「結果の音」を直接録音します。
つまりやり直しが出来ないので、エンジニアさんのスキルがそのまま反映されるわけです。
これはその曲全体、メロディーと歌詞の関係、そして当然ボーカリストの歌の持ち味・癖までもをしっかりと把握していなければ出来ないシビアでデリケートなお仕事。
最近ではTD前提で録りの段階では触らないという風潮なのかこの光景はあまり見なくなった気がしますが、僕の周りだけかな…?
さて、実はここまでは長い前振り。
僕はライブマニピュレーターとしてサポートに入る時、これと同じようなことを自分が出す音に対してやっております。
例えば次の曲の最初が僕の音からスタートだったとして、前の曲が終わったときのお客さんの反応がもの凄い声援や拍手だった場合は通常の音量だと負けてしまって曲が始まったことが伝わらないので最初だけドンと音量を突いたりします。
ただしそのままだとお客さんが気づいて拍手が引いて静まったあとはうるさいだけになってしまうので、その状況の変化と共に元の音量に戻していきます。
同じように、イントロのシンセのこのフレーズがキモ!…だけども全部が全部大きいと「音の面積」が大きいだけになってしまうような場合はフレーズの頭だけ突いてお客さんの耳をそこに注目させ、そこからすっと引いてやることによって残りのフレーズに耳を追わせるといったこともやります。
周りがうるさい中でも誰かと話をするときはそこに意識を向けることによって会話が成り立つのと同じ現象を利用しているわけですね。
ここで気をつけなくてはいけないのは、最終的な各楽器・歌のバランスを作っているPAエンジニアの方も同様のことを行う場合があるということ。
基本的にはメイン(主にボーカルだったり、ギターソロだったり)を追いかけているので曲中のシーケンスの細かいところまでは触らない…というかそんな暇はないはずなので「やっていることが被る」ことはありませんが、曲の頭やテーマ的なパートとなると実際の正解=会場のお客さん側で音を聞いているエンジニアさんが同じように「ここは…」と思うのは理の当然。
なので、お互いが同じことをやってびっくりするくらい大きくなってしまった!ということがないように、事前にしっかりと打ち合わせをするようにしています。
そしてそれには先述のエンジニアさんに関してのお話で触れたのと同じ、曲に対する深い理解が必要となります。
データというデジタルなものを扱うセクションでありながら僕が仕込みに長い時間を掛けたり、急に入ったライブサポートに苦戦する理由もそこにあります。
データの仕込み自体の時間はしれたものですが、楽曲の意味や歌とバックトラック・生音のバンドとシーケンスの関係を身体に入れないと本来の曲の良さを引き出せないと考えているからです。
ただボタンを押して再生させるのなら誰でも出来ます。
僕はこの「音楽として成立させる」ところにマニピュレーターとして呼ばれていると思っているので、バンドメンバーが自分のパートを覚えるのと同じくらい丁寧に時間を掛けます。
これはプレイヤーの意識を持って挑まないとダメなんじゃないかなと思っている部分です。
さて、こういったプログラミングでは予想が難しい状況に柔軟に対応できるように僕は大きなミキサーを持ち込んでいるのですが、多分そのせいもあって「マニピュレーター=PAエンジニア」という誤解を生んでいるのかもしれませんね ^^;
では何故ミキサーが必要かというと…(次回に続く!)
2014年10月7日火曜日
「STRONGER」 / N.A.O.
タイトルを見てピンと来た方はかなりの宇佐美通です。
そうです、あれですね〜。
満を持してのCD収録です!
ぜひぜひ聴いて盛り上がっていただきたい!
ただいま絶賛プロジェクト進行中ですよ〜。
ここのところの諸々…「ハモれメロス」ツアースタート! / The Gospellers
僕はゲネプロ、初日〜二日目と「見守って」きました。
なんと11年ぶりのシアトリカルライブ、今回はいろいろと趣向が凝られされておりますよ…ふふふ。
全28公演、沢山の歌と感動が各地に訪れることでしょう!
ここのところの諸々…幕張メッセ2Daysにてワールドツアー千秋楽! / BABYMETAL
途中のLADY GAGAさんのオープニングアクトの数本を除いてマニピュレーターでサポートしていたのですが、いやはや今回も良い景色をたくさん見せて頂きました。
単発のライブでももちろん全員全力疾走ですが、やはりツアーというチームで動きながらひとつのステージに臨み続けることは士気や連帯感、スキルの向上に繋がります。
特にここの現場ではキツネ様から遣わされた3人の「伸び率」が半端無いので、回を追うごとに逞しくなっていく過程を見てこちらも負けていられないと思わせてくれます。
バンドメンバーも若くて音楽的知識・スキルも素晴らしい方ばかりで一緒に動いていて刺激的!
それなりに長くやってきていると、ある種の定形・セオリーが出来てくるものですが(経験から導き出されたものなのでとても大切です)それを嵌めこむほうが良いのか、違うアプローチが良いのかを考えるきっかけも多くもらえ、思い出深い旅となりました。
アドバイス出来るのも年の功…おっさんの押し付けにならない程度に「こんな方法もあるよ」と出来たのではないかと思います。
それにしてもさすが幕張、大きな大きなライブハウスでは特効も凄くて音玉や火柱では本気でヤバいと思いました…!
今回僕はステージ真横でバンドさんよりも前に位置していたため炎が目の前で立ち上った時は思わず熱くて笑ってしまいました。
そしてメンバーがお客さんを煽りに寄ってきた時にはすかさず身を隠してビジョンに映り込まないようにするという、これもお仕事のひとつだったりします(笑)
「BABYMETALという現象」に関してはヨーロッパ編終了のときのエントリーに書いたので改めて何かを言うこともありませんが、「何がどうでなくてはいけない」ではなくて「毎回最大出力で放出しているものに対して道が出来ていく」という行程を楽しむのが良いのではないかと思います。
柔軟に、楽しむ。
是すわなち音楽を愛でるということ。
彼女たちを何かの型にはめ込むということは自らの音楽の柔軟性を欠くことに繋がるのではないでしょうか。
追加公演のニューヨークとロンドンがありますが、まずは一旦終了、関係者の皆さまお疲れさまでございました!
ここのところの諸々…J-WAVE LIVE 2000+14 / The Gospellers
実は今回が初参加のゴスペラーズ、ちょっと意外でした。
最新シングル「SING!!!!!」の他、アルバムからの新曲「HIT ME」も大盛り上がりでかなり良い感じでしたよ!
CDなどでのレコーディングされ、整頓されたものをライブで再現する場合、必ずしも完全再現することが「イコール同じもの」になるとは限らず、敢えてパート数を抑えたり或いは違うアプローチをすることによって同じ印象を与える結果に繋がることがあります。
特に音の数が多い曲などではライブ空間という音が壁に反射して干渉したりしやすい状況では整理整頓、デフォルメが功を奏することも多いです。
特にゴスペラーズは5人がそれぞれリードを取ったりコーラスに回ったり、しかもそれが楽曲の音像の大切な部分を担うので創意工夫が必要になるわけですね。
(勿論すべてがそうではありません。必要なときに、必要な場所で)
アッパーな曲からバラードまで、代表曲を始めとしたカラフルなセットリストでしたので初めてのお客さんにも楽しんで頂けたのではないでしょうか。
この日は他のアーティストさんやミュージシャンにも見知った顔が沢山で、楽屋ゾーンではさながら同窓会のようになっておりました。
特に三浦大知くんとは先日のSOUL POWER SUMMITぶりの再会で、今まで数年に一度くらいの頻度が二ヶ月も経たずだったのでかなり新鮮でした。
呑みにいかなきゃ〜ね!
出演されていた皆さん、それぞれが素晴らしいステージで音楽ってやっぱり楽しいな〜なんて満足感いっぱいの一日でした!
ここのところの諸々…SUMMER SONIC 2014幕張〜大阪 / BABYMETAL
8/16幕張メッセ、翌17日は大阪・舞洲と連チャンでやってきました。
ステージも昨年より大きなMOUNTAIN STAGEとなり、沢山のお客さんに観て頂けたのではないかと思います。
フェスは応援してくださっているファンの方以外の、興味を持って立ち寄ってくれた人、なんとなく居合わせた人などが新しい音楽に出会える場所。
毎回こちらもワンマンライブの時はとまた違った緊張感とワクワク感を持って挑んでいますが、「いつもと同じ、最高のパフォーマンス=全力疾走」が出来たのではないかと思います。
これを機会に興味を持って頂けたなら幸いです。
当たり前の話になりますがフェスは多くのバンドが集う場所、必然的にミュージシャンやスタッフもそれぞれのチームが集まりますのでステージ袖は各アーティストの楽器やPA機材がところ狭しと並んでいます。
僕の居場所も含め、各チームの連携が良いステージを作れるかのキモとなります。
今回だとモニター卓が奥の方に配置されていたのでどうしてもステージ上とのやりとりが難しく、スタッフが気づかない状況では僕がサインを受け取って中継したりしていました。
こういったこともフェスならではのことかもしれませんね。
いやいや、今年も暑い夏でした!
2014年8月10日日曜日
HEAVY MONTREAL !! / BABYMETAL
2014年8月8日金曜日
ここのところの諸々…Psalm「ABC」「yeah yeah」楽曲提供のこと
9周年を迎えたPsalm、おめでとうございます! 彼らのセカンドフルアルバム「今宵ふたり」に「ABC」で作編曲参加しております。 Julepsとのコンピレーションアルバム、PS9「Pure Song」に収録されていたこの曲をメンバー変遷を経た今のPsalmとしてコーラスラインや歌い継ぎなどを刷新してみました。 アレンジはメンバーからのリクエストで基本的にはオリジナルを踏襲、一聴してほとんど同じに聞こえるかと思いますが、実は少しずつ違っております。 聴き比べて違いを楽しむのも一興です。 ちょっぴりエロティシズムを感じされるファンク、ぜひ聴いてみてください! そしてもう一曲、こちらはまだライブのみでのお披露目となっていますが「yeah yeah」というアカペラ曲を作編曲しています。 90’s R&B,Soulフレーバーを感じさせつつ、歌詞は少しにやっとしちゃうパーティーソングになっております。 ライブではぜひ「YEAH !!」してくださいね~!
ここのところの諸々…安岡優ソロライブ2014「8×5=40(はちごしじゅう)」のこと
どんどこしょ。 前回エントリーの最後、BABYMETALのLas Vegasからドーンと飛んで帰ってきての…ゴスペラーズ・安岡優さんのバースデーソロライブにマニピュレーターで参加してました~。 昨年のバースデーライブの後「また来年も出来たらいいね」と話していたと思ったらあっという間に一年が過ぎ、ありがたいことに今年も同じメンバーで集まることが出来ました。 MCでご本人も話していましたがゴスペラーズツアーが終わった2月の頭、今回バンドメンバーは安岡さんから二つのおねだり(安岡さん言うところの”おねだり大作戦”)をされました。 ひとつは誕生日ライブのスケジュールをくださいということ。 これは何の問題もなくOK! こちらでは僕も正規のバンドメンバーですので、誰かが欠けるようなら実現しなかったかもしれません。 (寛雄さんが最後まで調整をしてくれて無事実現!) そしてもうひとつは曲をプレゼントとして書いてほしいということ。 このおねだりにどんな風にしようかと考えた結果、ゴスペラーズの安岡さんではなくソロの安岡優として映える、聴いてみたい(同時に歌わせたい)曲を数曲用意して選んでもらうことにしました。 その中で僕が一番強くイメージしていた曲が選ばれたのは果たして16年以上の付き合いがどうかはわかりませんが(笑)、ともあれ今回お披露目になった「Border line」に決まったのでした。 これは普段のイメージからは真逆に振り切ったヘヴィーなロック! 実は弾けないながらもギターだけで作った曲だったりします。 いやー、楽器弾くのってやっぱり楽しい! そもそもが安岡バンド前提なのでアレンジも見えた状態で進められましたし、実際かなり良い仕上がりになったと思ってます。 安岡さんの紡ぐ言葉もダークサイドとのぎりぎりなラインを走ってくれて感無量でした。 他のバンドメンバーの曲も素敵なものばかり。 ベース山口寛雄さんの「あなたのせいさ」ではアレンジもさせてもらいました。 ドラマチックで切ない感じ、だけども熱さも兼ね備えたストーリー作りをしてみました。 特に中盤のベースソロはデモにはなかった部分で、とにかく寛雄さんがエロティックになるようにと気張ってみましたよ~(笑) なにしろこのライブのために集まった曲ですので再演されるかは今のところわからないのですが、せっかくなので聴いていただける機会が増えるといいなーなんて思ってます。 興味がおありの方は、ぜひ声を必要各所へ届けてください! 安岡さん、改めましてお誕生日おめでとうございました!
ここのところの諸々…BABYMETAL 北米編のこと
BABYMETAL北米編サポートにて、Los Angeles、Phoenix、Las Vegasと回って来ました。 LAはワンマン、その他はあのLady GAGAさんのオープニングアクト。 それぞれ違う緊張感はありましたが、”いつも通り”良い感じのステージなったのではないかと思います。 僕は今回が初・アメリカだったのですが、先日のヨーロッパツアーのときとはお客さんのノリがだいぶ違っていて新鮮でした。 土地柄なのかな…? LAの会場は趣があって素敵でした。 音の感じも良かったし、機会があればまた行きたいな~。 そして会場を出てすぐのところから観えた景色に感動。 映画好きにはたまらない、あの「Hollywood」の丘ですよ! 拍子抜けするくらいにあっさりと眼に飛び込んできたので最初はよくわかりませんでした(笑) 眠らない街・Las Vegasでは街にお勉強に出かけまして、若干の貯金をして帰ってきましたよ。 そして次回へと続く…。
ここのところの諸々…SOUL POWER SUMMIT 2014のこと
ソウルの祭典、SOUL POWER SUMMIT!
東京国際フォーラム、グランキューブ大阪それぞれ2days、2年ぶりにマニピュレーターでサポート入っておりました。
僕は直前までBABYMETALのサポートでヨーロッパツアーを回っていたため、最終日のロンドン公演の翌朝早朝に飛び立ってそのままリハーサルの最終ブロックに飛び込むという、なかなか楽しい行程。 帰国の途の機内ではそれまで平行して行われていたリハーサルの資料を何度も聞きながらなんとか追いついた感じでしたが、参加ミュージシャンも以前にご一緒した方がほとんどでしたのでバッチリと融合できました。 鈴木雅之さん、Skoop On Somebody、The Gospellersのホストアーティストは勿論、今年はZoocoさん、露崎晴女さん、三浦大知くん、川畑要さん、Ms.OOJAさん、クリス・ハートさん、THE FUNKSが参加。 素晴らしいステージが次々と繰り広げられました。 バンドは2バンド体制で僕はそのどちらもサポート、大所帯の中でささやかな「音のひと味」を添える役割で暗躍しておりました。 Ms.OOJAさん、クリス・ハートさんとは今回が初めましてでしたが、他の皆さんとは2年前のステージや別件でお仕事をしていたので気負うことなくできたと思います。 The Gospellersとは言わずもがな、鈴木雅之さんとは島谷ひとみさんとのデュエット曲「ふたりでいいじゃない」、三浦大知くんとは彼の再始動デビューシングル「Keep It Goin’ On」それぞれを楽曲提供させてもらったほかアレンジお仕事などでもご一緒させてもらったことがありますので、ライブの現場で会うと少し不思議な感じがします ^^; それにしても毎年、熱い、熱い。 実にソウルフル! 3時間半を超えるビッグステージを支えてくださるお客さんのパワーも凄いです。 (そして打ち上げの長さも凄いです(笑)) 来年はいよいよ10周年、今からどんな風になるのか楽しみですね~。 サポートに入らなくてもお客さんとして観に行くつもりです
2014年7月9日水曜日
BABYMETALヨーロッパツアー終了! / BABYMETAL
2014年6月19日木曜日
よく聞かれるんですが
おかげさまで作編曲もののレコーディングをしたり中川翔子さんのライブサポートをしたりと、水面下でいろいろやっておりました。
レコーディングお仕事に関しては、情報解禁になったらお知らせしますね。
さてさて、こういったインフォメーションでよくあるのが、ライブサポート関係のお仕事に関して
「今度のライブは(も)出ますか?」
「(出ること前提で)どんな感じになりますか?」
といったご質問を受けること。
これ、なかなか難しいのです。
そもそもサポートですので、毎回あるかどうかはわかりません。
あったとして、それが毎回同じ人である保証もありません。
レギュラー化しているところは確かにありますが、契約をしているわけではありませんので確約はありません。
オフィシャルメンバーとして公表されている場合は喜んでお答えしますが、今のところそういった現場はほぼございませんので基本的にはお答えしないこととしています。
自分が参加しないライブのことを、そのアーティストさんのファンの方からの質問で初めて知ることも少なくありません(笑)
ですので、自分が確実に参加するという前情報が出ていない限り、ライブの本番が終わったあとに「今日は〜のサポートでした」とご報告するようにしています。
ここをきちんとしないと、周りの人間からのうっかりでライブの構成や内容にまつわるネタバレになってしまうからです。
このブログを見てくださっている方やTwitterをフォローしてくださっている方の中には、そういった情報を期待している方も多いことでしょう…悲しいかな、ほとんどの方がそうだと思いますが(笑)、上記の想い故のスルーということでご了承いただければと思います。
たまに、関連ミュージシャンと同じタイミングで似たようなツイート(リハだった、レコーディングだった等)をするとそれを紐付けられてしまうことが多々ありますが、基本的に確実に一緒だったという発言がなければ別ものと思っていただいたほうが誤解も少なくなるでしょう。
僕が正式メンバーとしてステージに立つのは「ユタカさん」シリーズのみですが、次はいつかな…あるといいな(切望)。
2014年3月6日木曜日
ここのところの諸々…The Gospellers「3月の翼」のこと
Twitterや1月末のブログエントリーなどでお知らせ済みですが、今週末7日から始まるソチパラリンピックのスカパーさんの枠において、ゴスペラーズの「3月の翼」がテーマ曲となっております。
作詩・作曲は安岡優氏。
作曲段階から今回のテーマを伺った上でのサウンドメイクとアレンジを考え、疾走感・瑞々しさ・相手も自分も鼓舞できるような世界観を目指しました。
テーマとなっているパラリンピックとこの曲の言葉の関係はとても深く、安岡さんの作詩家としての手腕と優しさが遺憾なく発揮されていると感じます。
サポートミュージシャンにはGt.に福原将宜さん、Bs.は今回が制作現場では初めてとなるBOHさんに入っていただきました。
福原さんはゴスペラーズバンドでも一緒でそちらでお馴染みとなっている方も多いかと思いますが、僕はそれよりも以前、もう10年以上前からレコーディングでお世話になっております。
アレンジデモの段階の僕の稚拙なギタートラックを聴いて「なるほど、はいはい〜」と素敵テイクを次々と繰り出してくれるので、宇佐美アレンジにはなくてはならない存在です。
僕は福原さんのピッキングハーモニクスが好きなのでデモの時から入れていたのですが、しっかりと再現してくださってます(笑)
BOHさんとは昨年のBABYMETAL現場で知り合ったのがきっかけで、そのプレイの幅広さと音の太さから是非一緒にレコーディングお仕事をしたいな〜なんて思っていたので今回お願い出来て良かったです。
僕はベースプレイヤーではないものの異様にベースラインにこだわるので、基本的には自分内で完結させています。
お願いするにあたって「こんな感じ」くらいで音源を聴いてもらってのスタジオ入りだったのですが、その時点で「ここは外せないポイント」をしっかり抑え尚且つアイデアを載せて来てくれたのは流石!
このお二方のパワーによって、より世界が広がっております。
あと完全に余談ですが、二番のサビに入るところのピアノのグリッサンドで僕は爪を割りました。
いやいや、盛り上がりすぎたので、つい。
地上波でもCMで聴く機会が増えてきましたね。
3/1からフルサイズでの配信が始まっておりますので、ぜひチェックしてみてください!
2014年3月5日水曜日
ここのところの諸々…黒沢薫ソロツアーのこと
仙台の本番終わりでの一枚。 左からBs.カツさん、黒沢さん、Dr.田中さん、僕、Cho.FireLily Maruさん、Gt.太田さん、Cho.Daisukeさん そしてここまでのKeyb.Keikoさん! |
今回のドレスコードはハットやカチューシャなどのヘアアクセサリー。
ここのところの諸々…BABYMETALのこと
まずはBABYMETAL、2月の頭に行われた台湾ライブ。
今回は本番日前日に一日ゆっくりすることができたのでMRT(鉄道)を利用してプチ観光に行ったりしました。
スクーター文化は本当だったんだと実感。 |
全体打ち上げのあと、大人チームは屋台を堪能。
噂の臭豆腐もトライしましたよ。
女性陣には不人気でしたが、僕は案外大丈夫でした。
美味しかった!
そしてつい先日、3/1~2で行われた武道館ワンマン2Days「赤い夜」と「黒い夜」。
「ついに」というか「もう」というか、一昨年から彼女たちと一緒に駆け抜けているうちにここまで来てしまったという感じでした。
彼女たちにとっては初武道館での、しかもセンターステージ。
僕はゴスペラーズのサポートで何度かステージを体感していますが、この会場(に限った話ではないですが大きな会場において)はとにかく音をキャッチするための補正能力が必須。
端的に言えば音が取りづらい場所なのです。
いくらイヤモニをしていようともスピーカーから出た音が壁に跳ね返ってくる「遅れてやってくるボディソニック」は慣れていない人にはなかなかの曲者で、現地でのリハーサルのときに「あぁそうそう、こんな感じだったなー」なんて懐かしく思いました。
そんな環境下でも胸を張って圧巻のパフォーマンスでオーディエンスを魅了した三人は本当に素晴らしかった。
それを支える神バンド、全スタッフ、ひりひりした瞬間を紡ぎ合いながらステージ終演後の客席明かりが点いたとき、全員から笑顔で「お疲れさまでした!」と言葉が溢れました。
神バンドも相変わらずのスーパーバンドっぷりでもはやBABYMETALの一部と言っても良いのではないでしょうか。
昨年のNHKホール以来の披露となったバラード曲、ストリングスやピアノのアレンジをやらせてもらってますが今回のバンドサウンドに合わせて少しだけ変えたりしてみました。
それなりに長く音楽のお仕事をさせてもらってますが、彼女たちの真摯な姿勢を見るたびに「音楽は音楽であって、すなわちそれは楽しむこと・楽しませること」なんだなという原点に戻れる気がします。
ジャンルがどうとかは関係ない。
現に僕はフュージョンからスタートしていますが、BABYMETALとお仕事するようになってから音楽の視野が今まで以上に広がりました。
ヨーロッパでのライブ告知もされたBABYMETAL、これからも一緒にステップアップしていけたらと切に願っています。
たぶん、応援してくださっているお客さんも同じ気持ではないでしょうか。
今から次が待ち遠しいです!
2014年1月28日火曜日
「3月の翼」 / The Gospellers
『スカパー!ソチ 2014 パラリンピック 冬季競技大会』のテーマソングをゴスペラーズが担当、その「3月の翼」のアレンジをやっております。作詩・作曲は安岡優氏(安岡氏は作詩=作詞)です。
まだリリース前なので詳細は伏せますがパラリンピックという競技会をしっかりと支える素晴らしい内容になっております。
配信予定もあるとのことなので、ぜひ聴いてみてください!
2014年1月27日月曜日
ゴスペラーズ坂ツアー終了! / The Gospellers
今回は千秋楽が苗場プリンスだったこともあり開演〜終演もかなり時間帯が遅め、つまり打ち上げも深夜からスタートということでなかなか激しい(楽しい)呑みとなりました。
さすがに肝臓が疲れましたが、これまでの旅の思い出もあって皆でいろいろな話ができました。
ゴスペラーズは今年20周年の年、きっと今まで以上に精力的に活動することでしょう。
僕もそこに少しでもお力添え出来ればなーなんて改めて思いました。
2014年1月9日木曜日
静岡市民文化会館 大ホール / The Gospellers
今日は初めていらっしゃるお客さんも多かったようで、皆さんのステージを楽しんでいる笑顔が印象的でした。
なおかつ満員御礼状態、こちらもテンション上がるというものです!
楽しかったな〜。
2014年1月7日火曜日
埼玉・久喜総合文化会館 大ホール / The Gospellers
かな〜り良い感じでの新年スタートになったかと思います。
年明け一発目というのは少なからずいつもとは違う緊張感が伴うのですが、良い方向にパワーが出力されたんじゃないかな〜。
2014年1月6日月曜日
リロード
今年は埼玉県の久喜からスタート!
前回からそれなりに日にちが空いたので、頭のなかにライブの流れを再注入しているところです。
いつもと変わらず、良いものを!
2014年1月4日土曜日
明けましておめでとうございます
「先にやっておけばこのあとが圧倒的に楽(つまりやっておかなければ首が絞まる)」ことがそれなりにあったので年末年始でやっちまおうと意気込んでいたのですが初日は昨年末までの怒涛の進行の疲れが出て撃沈、そこからスロースタートで少しずつ…という感じで三が日が終わってしまいました。
まだまだ先は長いです。
さて年が明け、ゴスペラーズのツアーは来週7日の埼玉からコンティニューです。
43本もの長丁場ですが残すところ9本となりました。早いものですね。
その間にもいくつかサポートものがあったりなかったりで、それぞれの現場が楽しみで仕方がありません。
今年はどんな音楽と触れてどんな音楽を送り出せるかな〜。
個人の目標・抱負といたしましては「動く!」。
ぼちぼち自分主導で何かをやっていきたいと思います。
遊びでも仕事でも、いろんな人に巻き込まれ、巻き込んでいけたらいいなーなんて。
昨年は若手のやり手ミュージシャンともたくさん知り合えましたし、いよいよ正念場です。
基本的な活動が表に出しにくいサポートものですのでご報告が難しいのですが、もし表面化された場合には興味を持って頂けると嬉しいです。
ということで、本年もよろしくお願いいたします!